『7つのゼロ思考』
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日系最大手と言われる金融機関のもっとも忙しい部署で、3人分の仕事を1人でこなさなくてはいけない状況におちいる。しかも労働基準監督署からの厳しい視線が注がれる昨今、朝7時から夜8時までの1日最大13時間に労働時間を限定される。
”長時間働けるなら、根性で乗り切れます。ただ、私が置かれた状況は根性に逃げることすら許してくれませんでした。正直、土日に仕事ができるなら、どんなに楽だろうとさえ思っていました。いくら仕事が中途半端でも、夜8時になればパソコンの電源を切って家に帰らねばならないのです。私にはどうしても効率よく最速で仕事を遂行する必要がありました” 長時間働きたくても働けないジレンマから、どうやったら効率よく仕事を片付けられるかを考え、仕事のスピードを劇的にアップさせる思考術を身につける。
本書にはその思考術を「7つのゼロ」を用いた数式で紹介されています。
1.ボール=0
2.期待値=0
3.デスク=0
4.オリジナル=0
5.作業=0
6.モレ=0
7.モノマネ=0
この中で、仕事のスピードを劇的に変えてくれるのは、
ボール(仕事)を受けたらすぐ離す
「ボール=0」思考です。
もし10個のボールを投げられたとき、すべて受け止めることができますか?
4、5個くらいならなんとか持てるかもしれませんが、他は持ちきれず、床におとしてしまうでしょう。
仕事でも同様です。デスクに座っていると、様々な仕事の依頼が舞い込んできます。気づけば仕事が山積みになって「仕事が減らない」と途方に暮れるなんて経験ありませんか?
「重要度と緊急度の高い仕事で優先順位を考える」というアイディアが有名ですか、これだと上手くいかないことが多いです。 なぜなら、「次々に緊急度と重要度の高い仕事が入ってくる」からです。
トータルの作業時間を最小化するには、一見些細と思える仕事でも、後回しにせず、可能な限り早く対応することがポイント。来た仕事を受けた瞬間にさばくことで、自分が抱えている仕事の総量を減らしていく。抱えている仕事の量を減らすことで、仕事が迫ってくるような圧迫感もなくなり、上司から「あの仕事どうなった?」と聞かれることも少なくなるでしょう。そう言われたら負けです。逆に、上司に「もう終わったの?」と言わせたら勝ちなのです。この言葉をもらうためには、仕事を受けてすぐの初動が重要です。
本書には仕事のスピードを上げる術から、論理的思考の質を上げる術まで書かれています。ビジネスパーソンにはぜひ読んできただきたい一冊。