『デトロイト美術館の奇跡』
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デトロイト美術館ー通称DIA(Detroit Institute of Arts)
そのDIAの印象派・後期印象派ギャラリーに飾られている絵画、本書の表紙を飾っている絵は1886年頃にポール・セザンヌによって描かれた『マダム・セザンヌ』。セザンヌが47歳くらいの時に完成した、セザンヌの妻、オルタンスの肖像画である。
肖像画にうつっている彼女(オルタンス)は聖母でも貴婦人でもない、ごく普通のどこにでもいる女性なのだ。けれど、いつまでもみていられるような、作品の中心にどっしりとした大木のように座っている彼女に、魅了される人たち。
そんなセザンヌや他の画家の作品が数多く展示されているデトロイト美術館に存続の危機が訪れる。市の財政が破綻し、債務返済のため、DIAに展示されている作品を売りに出される計画がたてられる。
実際に起こったこの話。美術館の存続をかけて、アートに魅了され、アートを愛した人たちがとった行動に最後は感動した。
またしてもアート関連の本に手が出てしまう今日この頃。