45年前をそのままに『本の瓶詰』樋口伸子
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エッセイ、国内書評、海外書評で構成されている本書は、樋口伸子さんが本をめぐるコラムや文を45年間、新聞に掲載されてきた記録である。今まで書かれたすべてが載っているのではなく、あくまでも切り抜きから選ばれた、文としては小さくまとまっているが力強い文章が各ページに散りばめられている。
これだけの量の書評を半世紀近く続けられて、絵本やSF小説、ノンフィクションとジャンルが多岐にわたり、読ませる文も面白い。
前回投稿した
も本書の書評に引き込まれ、ついつい買ってしまった一冊である。
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書評本でよくあるのが、難しそうな哲学書の紹介や、有名な文学作品が紹介されていて、自分を良く見せようとブランディングのために本が使われているような思いになる(実際に著者は紹介する本を読んでいるとは思うが)。
でも本書の場合、根っからの本好きなのだろう、読み進めていても、いつわりなく本から得た体験や感想が書かれている。とても見習うところが多かった。
「本好き」の人なら得られることが多いと断言できる。おすすめです。